【第86回】東京優駿 令和初のダービー馬は12番人気の伏兵ロジャーバローズ!

記事:渡部庄治 写真:山田暢大

同厩の人気馬サートゥルナーリアは痛恨の出遅れで2冠ならず!ロジャーバローズ、日本ダービーを制覇!

日本競馬最大の祭典、第86回東京優駿が26日、東京競馬場で行なわれ、最内2番手から粘った浜中俊騎手騎乗の12番人気の伏兵、ロジャーバローズが最後追い詰めるダノンキングリーをクビ差交わして優勝。見事令和初のダービー馬という称号を手に入れた。

2019年の牡馬クラシック戦線は、兎にも角にも1頭の馬を中心に回っていた。角居勝彦厩舎のロードカナロア産駒、サートゥルナーリア。2歳時は1度もムチを入れる事無く全てのレースを勝利し、遂にはGⅠホープフルSを快勝。そして明け初戦に何と皐月賞を選択し、最後内にヨレながらもきっちり勝ち切るという離れ業をやってのけてこの大一番に臨んで来た。ところがその後手綱を取るはずだったC.ルメール騎手が騎乗停止で乗れなくなり、鞍上は来日僅か1ヶ月というオーストラリアの若き天才D.レーン騎手に。勝てば史上7頭目の無敗の2冠馬誕生という事になるが、その一方でテン乗りでダービーを勝った馬は1954年のゴールデンウェーブ以降64年間出ておらず、そのジンクスをどう崩すかという事も併せて注目される事になった。

ただ「ダービー」というレースはそう簡単に64年の歴史を覆せるほど甘くはない。

そしてやはり競馬に絶対はないのだと思わせてくれるのも、またダービーなのである。

ゲートが開いて外から青葉賞馬リオンリオンが飛び出していく中、出遅れたのはまさかのサートゥルナーリア。レーン騎手の何とか立て直そうと馬群についていくが、結局後方待機のまま向こう正面へ進む。一方逃げるリオンリオンはかかんに隊列を引っ張り、一時期は後続に10馬身以上差をつける大逃げとなった。その分最初の1000mが57秒8という驚異的なハイペースを刻む事に。ただし、この時計で走っていたのは逃げ馬だけで、それを除けば時計程速い流れになった訳ではなかった。こうなると厳しいのはサートゥルナーリア。3角から徐々に進出を開始し、外を回して最後の直線先団に取りつこうとするも、最初出遅れで使ってしまった脚のツケがここに出てしまい、最後は伸び切れず。ゴール前後ろから来たヴェロックスにも交わされて4着という結果となった。振り返れば兄のエピファネイア、リオンディーズもダービーには手が届かなかった。しかもエピファに至ってはゴール前勝ったと思った位置から最後キズナに交わされ2着惜敗。その時鞍上の福永祐一騎手は昨年その雪辱をワグネリアンで晴らしたが、馬の方はまた兄たちの雪辱を晴らす事は出来なかった。

そんな中この流れに上手く乗ったのが、最内から離れた2番手で追走していた、ロジャーバローズ。前走京都新聞杯で逃げ粘って2着に入ったもののここまで重賞は未勝利。しかも人気のサートゥルナーリアと同厩という事もあって、レース前は「角居の『じゃないほう』」などと言われる場面もあった。しかし今回のロジャーバローズは一味違った。離れた2番手を完全に自分のペースでキープし、直線に入って逃げ馬がバテて来るとそのまま先頭に。そこから驚異的な粘りを見せて後続を振り切り、最後は追走するダノンキングリーをクビ差抑えて、見事日本競馬の栄えある1ページにその名を刻む事となった。

勝ったロジャーバローズは父ディープインパクト、母リトルブックという血統。令和初のダービー馬は平成初のダービー馬ウィナーズサークルと同じ、ここまで重賞未勝利の非社台系牧場の生産馬という事になった。そしてこれによりノーザンFのG1連勝記録も7でストップする結果となった。

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